カメラの歴史が、未来に向けて動き出しました。
ピントを撮影後に調整できるカメラ、“Lytro ILLUM”(ライトロ イルーム)の登場です。
近年はオートフォーカスが主流とはいえ、Lytro ILLUMであれば狙いどおりにピントが合うのを待つ時間は不要となり、ピンボケに落胆することもなくなります。そのうえ、あとからピントを調整することでより印象的な写真に仕上げることもできるようになります。
撮りたいときにピントなんか気にしないで、とにかく速写。そしてあとからピントを調整、という新しい写真撮影のあり方です。
Lytro ILLUMは、2011年に発表された“Lytro”というカメラのプロ版とも言うべきカメラ。“Lytro”はカメラらしからぬ変わったデザインの製品でしたが、撮影後にピント調整できる点は一緒です。
Lytro ILLUMはUS$1,499でプレオーダー受付中、LytroはUS$199〜$249で販売中です。
公式サイトのギャラリーでは、写真のピントが自由に変更できる様子を確かめることができます。下に1枚抜粋しました。ピントを合わせたい箇所をクリックすると、そこにピントが合います。
ところで、コレはいったいどんな仕組みなのか?
Lytro ILLUMは“光照射野撮影”という技術を利用することで実現しています。レンズに入る全方向の光を記録することで、Lytro ILLUMの中では風景が立体的なデータとして保存されます。ピントが合う・合わないというのは、どの方向の光をセンサーが受け取るかで変わります。従来は単一方向の光だけを記録していたため、ピントをあとから変えることはできませんでした。Lytro ILLUMではレンズに入る全方向の光を記録するため、あとからでもピントが調整できるのです。すごい。
リンク:Lytro公式サイト
参考:AppleInsider