7月23日、未来スコップを運営するレイ・フロンティア株式会社とブロードバンド推進協議会が共催したイベント「Google Glassの全貌とAR地域振興の可能性を探る」がソフトバンク本社にて行われました。
Google Glassは拡がっていくのか?Google Glass×ARの可能性とは?レポートしていきたいと思います。
まずは、Google Glassを使うため韓国まで飛んだという、青森公立大学准教授・木暮祐一氏によるGoogle Glassのレビューです。
「Google Glass」とは?
Google Glassの特徴
- ネジ一つでフレームを交換できる
- 簡単に部品が交換できるため日本のメガネメーカーも参入の可能性
- 主要な機能はメガネの片側に寄っている
- 骨伝導スピーカーが付いている
Google Glassはブレイクするのか?
- 日本ではブレイクするのに予兆がある。例えば携帯電話は1999年にiモードが開始され、形がシンプルなものになるまで受け入れられなかった。
- これまでのヘッドマウントディスプレイは特異な見た目から抜けられず流行らなかったが、Google Glassは街中でつけていても、自然に見える。
Google Glassと従来のヘッドマウントディスプレイの違い
- これまでのヘッドマウントディスプレイは利用目的が不明確
- アプリケーションを追加できるのでプラットフォームとしての役割も果たすだろう
- ハードウェア自体の拡張性
- アプリが増えればハードウェアも各社が出してくる
- iPhoneは指一本で使えてシンプルだったからヒットした、Google Glassも使い方がとてもシンプルなので受け入れられるだろう
Google NowはGoogle Glassのために作られた?
Google Nowはユーザーの未来の行動を予測し、サジェストする。Google Glassを使い、交通情報や次の予定などを表示させ、ユーザーが意識する前に視界に入る
以上、木暮氏による「Google Glassとは」のレビューでした。
小暮氏いわくGoogle Glassは携帯電話の様に必ず流行っていくだろうとのこと。
観光と体験型イベント
次にレイ・フロンティア株式会社CCO・澤田によるGoogle GlassとARがどう繋がっていくかという解説です。
本資料は、レイ・フロンティア株式会社 取締役 澤田典宏の登壇資料となります
ARを正しく理解する
- ARとは、現実に情報を付与する技術
- 五感を拡張するのがARの本質的なテーマ
Google GlassとARの関係
- Google Glassは無意識に情報を受け取る装置
- ARは見たものに連動して、情報を付与する技術
- 情報を表示する部分はとても小さい
- ARでよく想像される視覚を覆うような情報を得る時代はまだ遠い
- ノーティフィケーションに近い
Google Glassの情報発信
- Google Glass×ARは顧客の行動情報が得られるその情報の分析も重要
- 一つの網羅的なアプリやサービスで情報発信しようとするのでなく関心に合わせて切り離していく必要がある
- 情報の発信も個別化が必要
- なぜなら、タイミングを外した情報はスパム
- 利用者に刺さるものが配信されてもメールが多すぎて消される時代になっている
Google Glass×ARの可能性
バリアフリーに使う
- 道案内(トイレ)
- 文字の翻訳
- 緊急時にしか使わないAEDなどの使い方をぱっと示す
ヘルスケアで使う
- 常に歩数を表示させる
- ダイエットを鬼教官に指導してもらう
観光・町興しで使う
- 例えば、川下りにきて、旅館に到着し川下りが始まるまでの2時間の使い道をナビゲート
- 看板などを置くと景観を損ねるので反発する人がいるが、ARはその点では問題ない
- メンテナンスが要らない
- 季節で簡単に切り替えられる
- ある程度人間の行動をコントロール出来る(この季節はこの場所に行って欲しいなど)
エンタテイメントで使う
- 今までARは上手く使われてこなかった
- Google Glassでユーザーの行動が分析が出来るので、最適化されたツアーパッケージを提供可能
- 得た情報をいかに上手く活用するかも重要
以上、Google Glassでこんなことが出来るという例をわかりやすく説明していた。
まとめ
- Google Glass×ARは間違いなく面白いことが出来る
- ARは見たものと連動して情報を付与し、Google Glassでその情報を無意識の内に受け取る
- 今までのヘッドマウントディスプレイと比べて見た目は良くなっている。ただ、電池量などの問題はある
- いかにユーザーを安心させて行動の情報を取得するか
- GoogleGlassの役割はノーティフィケーションに近い
まだ日本では販売されていないGoogle Glassですが、すでに色々な施策がなされているようです。中でもARとの相性は抜群だと思います。
カメラをかざすことの多いARに、ちょっと面倒だな・・・と感じていた人たちを引き入れる救世主になりそうです。無意識に情報が入って来ますから。
沢山の人がGoogle Glassを着け、ARを楽しんでいる未来は来るのでしょうか?