超小型で超高密度な銀河に、超大型のブラックホール。
宇宙に浮かぶ望遠鏡“ハッブル宇宙望遠鏡”による観測から、その存在が明らかになりました。(※上の写真はNASAによるイメージ)
私たちの住む地球もひとつの銀河「銀河系」の中にあり、銀河系の中心にはブラックホールがあります。
今回観測した銀河“M60-UCD1”は、その大きさが銀河系のたった500分の1、小さな領域に約1億4000万個の星が高密度に集まっている銀河。これは今までに見つかっている中でもっとも高密度な銀河です。
どれだけ高密度かと言うと・・・もし地球がM60-UCD1にあったとしたら、その夜空には少なくとも100万個以上の星が肉眼で見えるほど。ちなみに地球から肉眼で見える星が約4000個なので、約250倍の密度ということですね。
そんな銀河に、銀河系のブラックホールの5倍の質量を持った、超大型(正確には超大質量の)ブラックホールがあることが分かったのです。
なぜそんな銀河があるのかは、仮説の域を出ず謎のままです。
一説ではさらに大型の銀河からブラックホール周辺が分裂したという考えがありますが、もしも超小型銀河に一般的に超大質量ブラックホールが存在する場合、これまでの学説をくつがえす可能性があるとのこと。
宇宙はあまりに広すぎて、人間が知ることのできる情報はとっても少ないと感じます。それでも、未知の領域を知ろうとする営みは冒険のようでいつもワクワクしますね。
リンク:HubbleSite
参考:AFPBB News
ハッブル宇宙望遠鏡により観測されたM60-UCD1
リンク:HubbleSite